「あ、私、今、めちゃくちゃ恋してる。」
20代前半。
それまで恋愛なんて画面の向こう側の話だと思ってたのに。
突然、
心臓が痛いくらいに好きな人ができました。
毎日がカラフルになって、
彼の一挙一動に一喜一憂して。
「可愛いって思われたい」
その一心で慣れないメイクを研究して、
ちょっと背伸びしたお気に入りのワンピースを買って。
気分はすっかり、
恋するヒロイン気取り。
そう、
あの日を迎えるまでは。
完璧だったはずの初デート
忘れもしない、初めての彼とのデート。
気合いは十分。
メイクも服OK、
何度も鏡でチェックして「よし、完璧」と家を出ました。
でも、誤算もあって、
私の心が、チキン過ぎてしまいました。
待ち合わせ場所に向かう電車の中から、
心臓がバックバク。
彼と目が合った瞬間、頭が真っ白になりました。
「今日、
なんか雰囲気違うね。可愛いじゃん」
その不意打ちの言葉で、
私の脳内メーターは完全にキャパオーバー。
嬉しい、恥ずかしい、どうしよう。
いろんな感情がごちゃ混ぜになって、
体温が急上昇してポカポカするのが分かりました。
自覚なき「じわじわの恐怖」
今思えば、
あの時の私は完全に「極限の緊張状態」でした。
可愛く笑うことに必死で、
自分の体の異変にまったく気づいていなかったんです。
脇から、背中から、
じわじわと吹き出す冷や汗。
それは、
真夏のサラサラした汗じゃなくて、
緊張した時特有の、
ちょっとベタっとした嫌な汗。
デート中盤、
おしゃれな個室のカフェに入った時のこと。
お互いの距離がぐっと近づいて、
彼が私の顔を覗き込んできました。
「ねえ、なんかさ……」
ドキッ。
え、何?告白、キスされる、
「なんか、ちょっと、酸っぱい匂いしない」
世界が一瞬でモノクロになった瞬間
「え」
時が止まりました。
酸っぱい。すっぱい。SUPPAI。
慌てて自分の襟元に鼻を近づけて、
息を吸い込みました。
……あ。
終わった。確実に私だ。
おしゃれなカフェの空間に、
私の「極限緊張汁」がダイレクトに漂っている。
可愛いワンピースの下で、
私の体は完全に、
野生の獣のような戦闘モード(=激臭)になっていたのです。
そこからの記憶は、
正直あまりありません。
彼がどんな顔をしていたかも、
何を話したかも。
頭の中は「早く帰ってシャワーを浴びたい」
「地球の裏側まで穴を掘って逃げたい」それだけでした。
悲劇を強さに変えて
家に帰って、
お気に入りのワンピースを脱ぎ捨ててワンワン泣きました。
せっかくの初デートが、
まさかの「体臭」で強制終了。
少女漫画のヒロインになるはずが、
ただの「すっぱい女」で終わるなんて。
でも、
私はそこで諦めませんでした。
「このままじゃ終われない。
次は絶対に、
いい匂いのする女の子になってやる」と、
謎の火がついたんです。
そこから私の、
血に滲む?、ニオイ対策研究が始まりました。
・朝、出かける前のロールオンタイプの制汗剤は絶対
・緊張汗には、
お出かけ前の「直塗りクリーム」が最強と知る
・香水でごまかすのは逆効果。
「無香料で抑えてから、優しく香らせる」が鉄則
あの悲劇から数年。
今の私は、 どんな接近戦でも、
どんなに緊張するデートでも、もう焦りません。
恋するみんな、準備はできてる
恋愛を始めると、
可愛いコスメや服ばかりに目が生きがち。
でも、
一番の盲点は「自分の緊張から出るニオイ」です。
もし、
当時の私のように、
「やらかしちゃった」と落ち込んでいる人がいたら、
全力で伝えたい。
大丈夫、ニオイは今すぐ対策すれば、
いくらでも上書きできるから。
次のデートは、
お気に入りの香りをふわっと纏って、
堂々と彼の隣を歩きませんか。
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