「ねえ、ただのデートだけじゃ、
もう物足りないって感じたことない」
最初はさ、
ただ一緒にいるだけで純粋に楽しかったんだよね。
くだらないことで笑って、
他愛もない話をして。
それだけで、
心が十分に満たされていたはずなのに。
気づけばいつの間にか、
別れ際の改札前で、
「少しだけその先」を期待している自分がいる。
お互いがそんな目で、
意識するようになるなんて思わなかった。
あの頃の私たちは、間違いなくただの友達だった。
お互いにすっぴんを、
見せられるくらい気を遣わなくていい、
一番楽な関係。
でもある日、
居酒屋のカウンターでふとした瞬間に目が合って、
なぜかお互いに視線を逸らせなくなった。
あの数秒間。
心臓の音が耳元で跳ねて、
世界が一瞬止まったような気がした。
あの時、
私たちの間で何かが確実に変わったんだと思う。
科学的に言うと、恋って「脳の暴走」らしい。
脳内物質がガンガン作用するから、
ドキドキするのも、急に不安で狂いそうになるのも、
全部ちゃんと理由があるんだって。
でもね、そんな理屈を知っていたところで、
この加速する気持ちは止められないよ。
恋愛中の脳内はいつだって異常事態。
だから、深夜に急に声が聞きたくなったり、
彼が他の女の子と話していたっていう、
些細な一言でどん底まで落ち込んだり。
自分でも、自分がコントロールできなくなる。
「好き」って本音はいつも、
冗談の裏側に紛れ込ませて誤魔化してしまう。
「あーあ、○○が彼氏なら楽なのにね」
なんて強がってみたりして。
本当はもっと近づきたい、触れたい。
でも「秘めていたい等身大」の、
臆病な自分が心にブレーキをかける。
この気持ちを知られたら、
今の心地いい関係すら終わるかもしれない。
そんな怖さが、素直になるのを邪魔をする。
「ふいにアプローチして、
もし気まずくなったらどうしよう」
関係が変わる瞬間って、
嬉しい期待よりも、失う怖さの方がずっと大きい。
もし拒絶されたら。
もし、明日から二人でご飯に行けなくなったら。
だから結局、核心には触れないまま、
ただ楽しいだけのデートを、
重ねて時間だけが過ぎていく。
「成り行きに流されたら、
私たちはどこにいくんだろう」
なんとなく週末に会って、
なんとなく距離が近づいて、
家まで送ってもらって。
でも、それって私が本当に望んでる形なのかな。
感情が波乱万丈に、
振り回されるだけの関係はいや。
二人の関係を、
ちゃんとお互いの意思で紡いでいきたい。
ただの流れに身を任せるんじゃなくて、
自分の足で進む恋にしたいんだよね。
だけど、
気づいた時にはもう遅いのかもしれない。
最近、並んで歩く彼の背中が、
ほんの少しずつ遠くなっていく気がする。
何も言えないまま、
何も関係を変えられないまま。
「わざと選んだ『ただの友達』」
という肩書きのせいで、
大好きな君に「好き」と言えなくなる前に、
本当はちゃんと選びたかった。
私の言葉で、
この曖昧な関係を壊してでも、伝えたかった。
だって、恋のタイミングは待ってくれないから。
あなたの恋は今、どこにいる。
ただのデートで終わらせて、
物足りなさを隠してる。
気持ちを隠したまま、
物分かりのいい友達のフリをしてる。
一歩踏み出すのは死ぬほど怖いけれど。
でも、
ほんの少しだけ勇気を出して手を伸ばしたら、
二人の関係はちゃんと動き出すかもしれない。
恋はいつも突然で、そしてひどく繊細。
だからこそ、
「ただのデートじゃ足りない」っていう、
自分の本当の寂しさに気づけたあなたは、
もう一歩先に進む準備ができているはず。
その揺れる恋心、
どうか無かったことにしないで、
大切に抱きしめてあげてね。
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