「可愛いね」
その一言に、
なぜか胸がザワついた日がありました。
せっかくの褒め言葉のはずなのに、
心のどこかで「ただの年下」として、
しか見られていない気がして。
素直に喜べない自分への苛立ち、
今でもふと蘇ります。
本当は不安でいっぱいなのに。
「重い」って思われるのが怖くて、
伝えたい言葉をぐっと飲み込んでは、
「このままじゃダメだ」って、
どうにもならないループに迷い込んでいた日々。
世間ではよく言われるよね。
「男の人は、
柔和で、かよわい女性が好き」って。
私も心のどこかで、
そんな理想の彼女像に、
自分を無理やり当てはめようとしていました。
お人形みたいに、
相手のペースに合わせるのが正解なんだって。
でも、本当は違った。
ただ相手に振り回される恋より、
対等に、
一緒に何かを作り上げる時間のほうが、
ずっとずっと心が動く。
最近、
恋の形が少しずつ変わってきているのを、
肌で感じています。
ただ「ごはんを食べて、映画を観る」だけの、
形式的なデート。
それよりも、
没入感・共同作業・想定外の体験を、
共有するスタイルへ。
おしゃれなレストランで向き合うだけじゃなく、
ふたりで予想外のハプニングに驚いたり、
泥臭く笑い合ったり。
「あのとき、
これ一緒にやったよね」って、
あとから何度も、
愛おしく思い出せるような体験。
それこそが、
二人の距離を一気に縮めてくれる、
特効薬だったりするんです。
昔の私は、
上手くいかないことがあるたびに、
「ここで諦めたら楽になれるかも」って、
何度も弱気な気持ちを抱えていました。
でも、ここで諦めたら、
自分の未来に背を向ける気がしたから。
彼の何気ない言葉ひとつひとつに、
私の心がすとんと落ちていった理由。
それは、
年齢でも立場でもなく、
同じ熱量で体験を共有できたから、
なのかもしれません。
恋愛って、
そんなに頑張りすぎなくていい。
無理に誰かが作った、
理想の女性になろうとしなくたって、
ありのままのあなたに、
ちゃんと惹かれる人はいる。
あの頃の空回りした不安も、
言えずに飲み込んだ言葉も、
全部今の私をつくってくれた大切なピース。
そう思えたとき、
あんなに苦しかった恋が、
少しだけ優しく、
愛おしいものに変わりました。
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